なぜ、今、日本でDXが議論されるのか 〜 注60

公開: 2021年5月7日

更新: 2021年6月3日

注60. 基本的人権の自由

16世紀のイギリスの思想家、ジョン・ロックは、国王の権限を制限し、人々の自由を守るために基本的人権を提唱した。その基本的人権とは、「生命を守る自由」「私有財産を守る自由」「信教の自由」を言う。ロックが基本的人権を唱えるまで、国民一人ひとりには、これらの権利は認められておらず、国王の意思によって、国民の命、財産、宗教の扱いが決められていた。財産については、国民のものではなく、全てが国王のものであった。

ロックは、国民の生命は、国王の命令から守られるべきものであり、国王の恣意的な徴兵命令などで、特定の国民の生命を危険にさらすことはできないとした。これは、特に「戦争を始める権利」を国王から取り上げる結果となった。財産も、それまでは歴史的に国王、貴族、または教会が独占していた権利を、個々人の権利として認め、国家と言えどもそれを勝手に処分することは許されないとした。信教の自由は、国王が特定の宗教を信じていても、それを国民に強制することはできないとしたのである。

リバタリアンの私有財産に対する考えは、この ロックの思想に基づいており、個人が私有財産として得た資産は、税金と言う名目であっても、国家が勝手に国民から徴収することは許されないとするものである。国民の福祉は、富を築いた人々の自由意思による寄付行為などによって賄われるべきだと、主張した。

参考になる読み物

これからの正義の話をしよう、マイケル・サンデル、早川書房、2010